- ■食べ物(New York編)
- □外食?内食?
- ニューヨークはアメリカの中でもまだまだ食べ物はおいしい方だと言われています。確かにおいしい店もたくさんあるのですが、一番おいしいものは自分で作る料理だと言う事が解りました。もともと私は大の日本料理党で「生活していけるのだろうか・・」と、渡米前から食べ物は大きな悩みでした。日本でいた時からお仕事のお昼休みに洋食和食の選択に迫られると、間違いなく和食料理店に入る人でした。しかし人間どうにかなるものです。食べるものがないのなら作ってしまえと言う事で、朝晩は勿論、お昼も簡単な弁当を作るようになってしまいました。
結論から言うと「お米、醤油、みそ」さえ手に入ればなんとか現地の食材で日本風の食生活をまかなう事が出来ます。
- □台所用品
- 台所用品や食材は大変充実しています。どちらも日本より安くて種類も豊富です。足りないものと言えば、日本食材・包丁・日本風の箸、と言った所でしょうか。
日本人必須の炊飯器ですが、シンプルな型だとここ NY に至っては簡単に手に入ります。ヤオハン(現ミツワ)や日系のスーパーでは高く売られていますが、コリアンスーパーやチャイニーズスーパーなどでも購入できます。特にコリアンスーパーでは日本の機種が売られていますので、最新型も入手可能で安いと言えます。数ヶ月以上滞在されるのなら炊飯器を買うと食費が浮き、そのお金でおいしいものも食べれます。他にもアジア系のスーパー、特によく見かけるコリアンスーパーは日本人の大きな味方ですよねぇ。
こちらの包丁は片刃で切れにくいと言う話をよく聞きます。日本から持ってきた包丁と包丁研ぎは重宝しています。New Yorkの場合お隣の州にヤオハン(現ミツワ)がありますので、いざとなればそこでほとんどの物は調達できると思います。値段は高いですが。ちなみにNYの台所用品店に行けば各種セットになった包丁が安くで売られています。
食器はチャイニーズのお店で安く買えます。日本の食器類も見かけます。日本から持ってくる必要はありません。好みのお箸がなかなか見つかりませんが、我慢さえすればお箸もChineseで購入できます。大変乾燥している為、漆器の茶碗などは避けた方が無難です。小魚を冷蔵庫に入れて2-3日すると、もう煮干しのじゃこ状態になる程、乾燥は強烈ですぅ。
日本風の食器にこだわらないのであれば、台所用品専門店でかわいい色の食器が手に入ります。お茶碗の代りにコーンフレーク用のボウル、どんぶりサイズのサラダボウル、小鉢の代りにスープマグなど、お皿もコップも安価です。セット商品は単品で購入するより安く、もちろんデザインなど揃っているので、選ぶ手間がかからずお得なり。
調理器具は如何にもアメリカと言うものを見かける事が出来ます。特徴は理由もなく電動化されていると言う所にあるのでしょうか(Can OpenerやSlicer、Grinder、Food Processorなど)。 食器洗い機(ディッシュウォッシャー)、大型のオーブンはほとんどのアパートに最初から付いていますが、なぜか電子レンジは付いていない所もあるようです。
NYには多くの1ドルショップがあり、簡単な日用品はそこで見つける事ができます。多くの商品はパチモンなのですが、掘り出し物に当たると嬉しくなってしまいます。事実、まな板などは立派な値の張る重いまな板($18)より、1ドルショップで売っているプラスチックのまな板の方が使い勝手が良かったりします。おたまやフライ返し、プラスチックまな板、サランラップ、使い捨て用食器、アルミ製のラーメン鍋などは$1ショップで購入した方が良いかも。
しかし結構重宝する亀の子たわしに匹敵するものはこちらにありません。たわし状の物と言えばブラシになってしまうのですが、イマイチ使い勝手が良くありません。特にざる状の物はたわし以外で洗うのは大変。亀の子たわしを日本から持ってくると意外に便利なのかもしれません(私だけかな?)。
NYには「Lechters(Living in N.Y.#3、お役立ちショップご参照)」と言う台所用品のチェーン店があります。私達はこの店が大好きなのですが、理由は日本で見かけれないとんでもない楽しい商品が置いているからです。バナナを釣り下げる専用の台。ベーグル(丸いパン)を切るための電動カッター。ジャガイモ磨き用ブラシに、ニンジン磨き用ブラシ、トウモロコシ用ブラシ、マッシュルーム用ブラシ、何故ブラシにこんな色々種類あるのかは不明ですが、磨く物の種別用にブラシがあります。その他にも、ベーコンをぶら下げるための棚、手動洗濯機、食パンに「SMILE」と焼き印を付けるためのはんこ、何でもありです。こちらはキッチンが広いから色々置いてもまだ、スペースに余裕があるからこのような物が売れるのでしょうか。
- □食材(お米)
- 食材ですが、種類も豊富で安いと言えます。日本人用お米に関しては20ポンド9.07kgが安売りだと$10きる時すらあります。ブランドは、錦・田牧米・コシヒカリ・秋田こまち・玉錦など選り取りみどりです。これらはアメリカで売られている米の最高級米種です。味に関してですが、悲しい事にこの味には馴れてしまいました。炊き上がりに違和感を感じる事はなくなりました。炊いた後ちょっとしてから食べると、ああ米国産だと思います。しかしここはアメリカ、お米が食べれること自体に感謝しています。長〜いインディカ米よりマシですよねぇ。
NYで売られている日本人用の白米は、短粒米と中粒米の2種類があります。両方ともジャポニカ米なのですが、日本人に馴染み深い短粒米はちょっと高級品のイメージですが、以下の中粒米との値段差はさほど大きくありません。短粒米はでんぷん質が多く粘り気があってやはりおいしいですぅ。ブランドで言うと、「玉錦(もち米も配合されている)」「田牧米ゴールド(こしひかり)」「秋田こまち(ヤオハンのオリジナル米)」となります。おススメはやはり「玉錦」と言った所でしょうか。
一方同じジャパニカ米ですが、若干安い値段のブランドは中粒米となります。炊き上がりは短粒米に似たような味ですが、少し時間を置くと明らかな差が出てきます。一般的に売られているのはこの中粒米がほとんどです。ブランドでは「田牧米(この中粒米クラスではこのブランドがおススメ)」「錦(最もよく見かけます)」「国宝ローズ(少し怪しげですがよく見かけます)」と言った所でしょうか。特にお寿司を作る時は中粒米は避けた方が無難です。
日本食材店以外でよく見かけるのが、インディカ米(長粒米)です。ご存知の通りパラパラの米で日本人の口には合いませんが、粘り気の必要としない料理や世界各国のライス料理ではメジャーで、あちこちのデリやレストランで口にする事になります。
私の場合、お米が主食ですので「炊き込み御飯」から「かに玉丼」まで色々作ります。特に炊き込み御飯系はよく作ります。どこでも売っている「Green Giant社のPeas(グリンピース)」の缶詰と日本酒で豆ご飯、シーチキンの缶詰とだしの素、日本酒、醤油などで鯛めし風ツナめし、貝柱の缶詰を使った貝柱の炊き込み御飯、マッシュルームなどきのこ類を使ってのきのこ炊き込み御飯など、工夫してみると現地の食材でなんとかなるものです。
- □食材(野菜・果物)
- 野菜・果物・肉など食材のほとんどは日本に比べ価格は安いです。野菜はスーパーマーケットより Korean などが経営している野菜専門店の方が安くて新鮮です。食材は全て大味です。サイズが大きいのは良いのですが、味がないと言うか、紙を食べているようだと言うか、全てを何かで味付けしないと食べれない時が多々あります。ねぎ(scallion)、大根(Radish/Daikon)、もやし(Bean sprouts)、白菜(Cabbage)なども容易に手にはいます。野菜でよく購入するものは、ブロッコリー、ほうれん草、キャベツ、とまと、マッシュルーム、ピーマン、なす、にんじん、玉ねぎ、ジャガイモ、キュウリと言った日本でもお馴染みの物です。
外食が続くとビタミン補給が心配になりますので、野菜をよく食べるようにしています。電子レンジを使っての手抜きサラダはよく食べます。例えばピーマンの薄切りにだしの素をふりかけてレンジで2分、醤油とかつお節、ごま(←コリアンスーパーで購入)をかけたり、もやしをレンジした後ポン酢醤油で食べるなど、まさに日本風の野菜の食べ方をしています。
果物は、日本に比べるとかなり安いと言えます。屋台や野菜専門店の店頭では驚くほどの値段で売っていたりします(いちご3パックで$1、オレンジ8つで$1、メロン2つで$1、キウイ8つで$1など、マンハッタンでは割高、郊外は割安)。おかげでこちらに来てから毎食後果物を食べる習慣が付きました。ただ、こちらも大味でいちごも日本のいちごとが違い、甘みが薄いです。その他にもドリア、マンゴー、スターフルーツ、日本のりんご(Fuji)、なし(pear)、みかん(tangerine)など、安さにつられてついつい買ってしまいます。
野菜も果物も値段が安いのですが、量が多すぎていつも太刀打ちできません。例えばねぎなどは3束$1でビニール袋いっぱいになってしまいます。そこで私達は最初に大量のねぎを刻んでしまいビニール袋に入れて冷凍、みそ汁など必要な時に必要な量だけをふりかけるようにしています。他にもブロッコリー、ほうれん草なども大量に買わないといけませんので、ゆでた後に冷凍しています。それでも余ってしまいそうな時は、私はアパートのスーパー(管理人)やドアマンに果物など配ってしまいます。
- □食材(肉・魚)
- 肉はご存知の通り安い!牛肉はよくごそっと買ってきます。いかんせん「貧乏人は肉でも食っとけっ!」と言う国ですから。カレー、ポトフにはかたまり肉がいっぱいになります。残念なのは薄切り肉が売られてないので、包丁で薄切り風にします。ステーキの時はお肉と一緒に、缶詰の「Golden Corn(トウモロコシのコーン粒)」を炒めると手を抜けます。
先日は人の腕ほどある子牛の牛タンが$1.50で売られていたので、牛タン塩焼きをチャレンジしました。ミンチ肉は油が多く含まれているので、Extra Leanと言う高めのものを買うようにしています。ベーコンも安物を買うと油が大量に出ます。そこでベーコンをキッチンペーパーに巻いてレンジを1分ほどかけ油分を出すようにしています。薄切り肉にチャレンジする人は包丁の他、研ぎ石を持ってくる事をおススメします。
豚肉は Boneless Center と言う種類を買い、薄切りにしてよく豚汁にします(+溶玉子、玉ねぎ、ニンジンなど千切り)。牛肉が安いせいか、豚肉が高く思えてしまいます。鶏肉は手羽先をオーブンで玉ねぎと塩こしょう、にんにくで焼いたり、細切れに切って焼き鳥風にしています。
魚はサーモンがどこでも手に入りますが、日本と違い油っこくまったりしているように感じられます。サーモン以外にも魚は専門店でよく売られています。貝や貝柱から魚、ロブスターまでと Fish Market に行けばそこそこ魚は購入可能です。
またチャイニーズ系の魚専門店では刺し身用の魚も買う事が出来ます。刺し身用以外は間違えても生で食べてはいけません。買う時に刺し身用かどうかを必ず聞きましょう。「Sashimi」でつうじます。NYCで売られているマグロはロングアイランド沖で取れたものだそうで、結構新鮮なようです。チャイナタウンでは刺し身用の甘エビが安くで売られており、指がふやけるほど大量の甘エビの刺し身を食べたと言う話を聞きます。おいしそ〜っ! 魚を焼く時に注意する事は、魚の煙とにおいで苦情が出ないようにする事です。あるアパートでは「人を焼いている」と911に通報されたそうです。また魚を焼く時は「Smoke detector(煙感知器)」にビニール袋で覆いをしてしまいましょう。非常ベルを鳴らさずに済みます。魚が大好物の私は、たまにヤオハン(現ミツワ)に行った時、さんまを買ってきて食べるのは至上の幸福でもあります。
余談ですが、こちらではしゃぶしゃぶ屋さんが静かなブームです。原材料の肉は安いうえ、料理はお客さんが自ら作ってくれるので、人件費が安く上がります。あの鍋はいかにも日本的で、しゃぶしゃぶと言う語感も日本的なようです。流行の日本酒と、最後のデザートに抹茶アイスが出てきたらお客様は大満足です。日本の料理ビジネス業界の方、今からでも遅くないのでは・・。驚くことに、多くのNew Yorkerはお箸を器用に使えるなり〜。
- □調味料
- 醤油(1L$3〜)は日本人向けとアメリカ人向けの2種類があります。同じキッコーマンだからと言って油断してはいけません。アメリカ人向けはテリヤキ風と言うかちょっと甘いかな。日本食材店では日本人用醤油が容易に手に入ります。もちろん「テリヤキ」は英語にもなっており大変ポピュラーです。
みそもここ NYC では難なく日本食材店で購入できます。また業務用などの大きな袋入りのみそなどを扱っているお店もあります。だしの素も入手可能ですが、かさ張らないので日本から持ってきた方がコストパフォーマンスに優れます。ただし入国検査の時に「だしの素」を英語で説明する必要が有りますが(Japanese bouillonブイヨン なのかなぁ???) こちらの塩(→26oz,737g,$0.59)には香料が入っており、日本の味とは違うそうですが、気にしていません。また塩の代りに「Seasoning Solt Mrs,Dash」と言う代替塩が売られており、なかなか微妙な味わいです。本当は医者から減塩食を勧められている人の為の調味料ですが。
砂糖は普通の砂糖(グラニュー糖)以外にノーカロリーのSweet'n Low(化学砂糖)などをよく見ますが、料理には一切使えません。化学の砂糖は料理に入れると甘くないのですね。飲み物専用って知らなかった。発癌性の問題も良く取りざたされます。
酢は、White Distilled Vinegar を使っています。ちょっと酢酸の成分が薄いような気がします。多分日本の酢とは全然違うものなのでしょうが、これでキュウリとワカメの酢の物などを作っています。「しらす干し」があれば完璧なのですがさすがに手に入りません。その代わりに干しエビを入れたりします。その他にもこの酢でよく浅漬けを作ります。冷蔵庫に残っているキャベツやニンジンを千切りにして、酢と水、塩、七味、塩昆布を入れてると浅漬け風酢漬けキャベツが出来上がります。
みりんですが、キッコーマンより「Kotterin MIRIN(Sweet Cooking Seasoning)」としてアメリカで生産された商品が売られています。商品名が「コッテリン ミリン」と言うのは不思議な語感・・・。味はたぶん一緒です。
日本のだしの素に相当するものが、チキン味のブイヨンになるのでしょうか。ブイヨンが有れば、ごろっと牛すねのかたまり肉などを入れてポトフなど簡単に手抜き料理が出来ます。私達は無難に「クノールの Caldo Con Sabor de Pollo(要は Chicken Flavor Bouillon)」(→120g,$1.3)を使っています。
使う機会の多いオリーブオイルですが、500mlで$5程度。スパゲッティからサラダドレッシングと利用価値は高いと言えます。大きな缶に入ったものはすぐに酸化させてしまう為に小さな瓶に入ったものを購入した方が良いと思います。ごま油はチャイナタウンやコリアンスーパーで日本製やサードパーティーの商品が入手でき、値段も思ったよりかは高くありません。
1ドルで売られている調味料シリーズがあり、Garlic Powder、Curry Powderなど便利です。七味の代りにRed Pepper,タバスコの代りにRed Devilと言われる悪魔のマークのPapper Sauceを使っています。とりわけ、にんにくパウダー(Garlic Powder)やカレー粉、乾燥パセリ(Parsley Flakes)は、何かと重宝します。
余談ですが、以前お好み焼を作った時に「青のり」の代りに「乾燥パセリ」を振り掛けてみましたが、見かけは一緒でも味は全然違いました。あたり前ですね。
マヨネーズ(→32oz, 946ml,$2)はもちろんあるのですが、日本のキューピーの味に太刀打ちできるものはありません。日本製のキューピーのマヨネーズが食べたいよぉ。しかも重たい瓶の容器に入っていてすごく不便。以前、濡れた手で冷蔵庫から出した瞬間にマヨネーズの瓶を落として割ってしまい泣きそうになりました。だってマヨネーズが瓶の容器も含めると重さ1kg以上もあるのですよぉ。ワタシ的にはやっぱりあのキューピーの容器が好きっ! 日本風のソースが意外と手に入りません。似たようなものと言えば BBQソース(バーベキュー)になるのかもしれませんが、味は全然違います。もちろん「おたふくのお好み焼ソース」は手に入りません(ヤオハンでは密輸品が入手可能かも)。
ドレッシングで結構マシなのがポール・ニューマンが経営している「ニューマン印のドレッシングシリーズ」。特にシーザーサラダ用のドレッシングやクリーミーな物はまだなんとか食べれます。しかし他のドレッシングは私はパスしますぅ。青じそドレッシングでサラダを食べたいよぉぉぉっ!
- □食材(加工品)
- 豆腐は日本メーカーによるブリックパックに入った物が安く売られてます。賞味期限がなんと一年。安売り時に24個入り段ボール箱一箱買って$12ほどでした。1丁50セントですね。よくコリアンの生鮮食料品店に行くと、水槽に入れられた豆腐が売っているのですが、コシがありすぎて冷やっことしては食べれません。中国人系のフードマーケットで売られている日本人向け(?)の豆腐はとてもおいしい! 日本メーカーのインスタントラーメン(→5袋約$1)もよく売られています。日本ではお目にかかれないような種類(Smoked Ham,Chicken Mashroom,Roast Chicken,Roast Beef)が目にできます。出前一丁の中国輸出バージョン(チリ風味、ピンクのエビ風味、緑の?風味)を初めてみた時はぶっ飛びました。カップヌードル(→2つで約$1)もメジャーです。New York の寒い気候とNew Yorker のせっかちさにあった食べ物と言えます。
なお日本メーカーのインスタントラーメンですが、日本生産物と日本外生産物の2種類あります。日本生産物は高価なのですが、日本外生産物(アメリカ製か中国製)はかなり安いです。例えば、日清の出前一丁は一個$0.39ですし、サッポロ一番のラーメンやソースヤキソバも$0.39です。日本で売られているものより安いのではないでしょうか。味は日本物と全く同じ味ですので、時々夜食として食べては日本を思い出しています。
NYで生卵(→1ダース約$1.30)を食べる事は法律上禁止されています。日本と違い、不衛生な環境で卵が産み落とされるので卵の殻は汚れています。どうしても生卵を食べたい系の人は、ヤオハンで衛生管理のしっかりした卵が売られていて、それらをこっそり(?)食べているようです。また卵を買う時は、みんなしっかりパックを開けて、中で割れてないかをチェックしています。割れている確率は非常に高いと言えます。
スパゲッティは大量に食される為、安いです。安売りで 16oz(454g)が4箱で$1ほど。以前、日本人のGご夫婦のお宅でそうめんをご馳走になった事があるのですが、食べている最中に「何か気づかない?」と何度か聞きます。そうです、なんとそうめんだと思っていたその麺は一番細いスパゲッティでした。そうめんつゆとその細いスパゲッティで日本人でさえも騙す事も可能です。夏の暑いマンハッタンでそうめんを食べるのも吉。
小麦粉さえ買えば、クッキーやケーキを作るだけでなく、お好み焼や天ぷらなども可能となります。5LBS(2.26kg)で$1。色々な種類があるのですが、All Purpose Flour(Bleached、Enriched)を買えば日本の小麦粉と一緒です、たぶん。パンなどのふくらし粉は 「Nabisco社の Davis Baking Powder- Duble Acting(→$3)」を使っています。
- □食材(パン・クッキー・ケーキ!)
- アメリカのパンですが、味はイマイチです。先日、日本の食パンを食べたらおいしくておいしくて少食の私が4枚も一気に食べてしまったほどです。まず食パンですが、サイズが違います。なんとアメリカの方が面積が小さい。大きさは10cmX10cmと言ったところでしょうか。その代わり一斤の大きさは長く、30cmを超えるもので$1〜$2です。日本の食パンは何か甘いもので味付けしているような気がするのですが、こちらの食パンの味は紙を食べているようで、残念ながら味気ありません。多くの種類の食パンの中で、大手食パンメーカーのArnold社のBrick Oven Enriched Bread($2.20)が何となく日本風の甘い食パンに近い味でしょうか。私はいつもこの商品を気に入って買っています。
こちらはバターやジャムがかなり安くで売られていますので、それで食パンの味をごまかします。バターですが、棒状のバターより「Whipped Butter(8oz,227g→$2)」の方がソフトでおいしく食べれます。間違えてNo Salted を買うと塩気がありませんのでご注意。ジャムは数多くの種類があって楽しく、気分によってミント味やブルベリー味、マーマレードなどと食べ分けています。ジャムの廉価版としてジェリーがあるのですが、水分がパンに染み込みすぎてしまう為、私は余り好きではありません。安売りしているのはジェリーの方が多いようです。
一方、街中では色々なパンが売られています。ニューヨークでパン類と言えば本が一冊出来る程の様々な種類のパンがあります。ユダヤ系のパン・ベーグル、お馴染みホットドッグ、マクドナルドとは全然違うハンバーガー、分厚さは天下一品のサンドイッチ、朝の定番パンケーキ・ワッフル・フレンチトースト、大きなマフィン、さくさくのビスコッティ、ついついベンダーで買ってしまうプレッツェル・シシカバブサンドイッチ、お昼のピタパン、甘さの強烈なアップルパイ・ブラウニー、他にも色々な種類のパンが存在します。その中でもNYで定番と言えば、オニオン、シナモンレーズンなどのベーグル+クリームチーズとなるのでしょうか。ちなみにマンハッタンには日本のパン屋さんもあり好評です。
またパンを焼きたい方にはスーパーでビスケット(パン)の種が缶に入れられて売っています。それをオーブンで焼くだけで焼き立てのパンが食べれます(多分日本にもあると思うのですが)。これはなかなか良く出来ていて細長い紙製の缶の中にパンの種が入っています。その缶を空けると「ポンっ!」と言う音と共に既に通常のビスケット(パン)のサイズに切られており、アルミホイルの上に載せてオーブンで華氏450度、8-10分ほど焼くと焼き立てのふっくらパンの出来上がりです。
私は「 Pillsbury社の Buttermilk Biscuit(→一缶で15個ぐらいのビスケット、値段は$1.5) 」などを買っています。アメリカ人の友人に言わすと「うちの家で焼くパンの方がおいしいよ〜」との事ですが、焼き立てのパンがお手軽に10分ほどで食べれますので Good。ただし冷めるとズイマ、もとい不味い。この Pillsbury社の焼き立てシリーズには色々種類があり、チョコチップクッキー (Pillsbury社 Chocolate Chip Cookies→510g $2.5、華氏350度のオーブンで10分)なんか、子供達に持っていくと大喜びです。ただ甘さはアメリカンスウィートですが。
ちなみにケーキを焼く時によく使われるオーブンの温度の摂氏180度Cですが、華氏では350度Fになります。$1ショップで購入した泡立て器は使い物になりませんでしたので、普通のお店でワイヤーがねじれている泡立て器を買った方が良いでしょう。電動式も$20程で買えますので、頻繁にケーキを作る人には電動式を買いましょう。これでメレンゲも楽勝! ケーキの丸型は「Non-Stick」と言う型を使うと、焼きあがったスポンジを取り出す時にひっつかずに楽です。またチーズおろし器(大根おろし器のチーズ版)でホワイトチョコをおろしてケーキのデコレーションとするのも吉。ハーシーズの Hershey's Chocolate Syrup(→$1.5)で文字も書けますよね。
また生クリームはホイップ済みの物がスプレー缶に入って売られています。スプレーでホイップクリームを「プシューッ!」と吹き付けるのもスゴイと思うのですが、日本にこんなものありましたっけ?ちなみに日本の生クリームは、アメリカでは「Heavy Cream」に相当しますよね。
- □食材(シリアル・栄養補給スナック)
- アメリカの朝食と言えば「シリアル」や「コーンフレーク」。事実アメリカ人家庭の台所の棚にはカラフルなシリアルの箱が各種並んでいて、その日の気分により食べたいシリアルを選ぶと言うスタイルです。ケロッグのコーンフレークからオートミール、ジャンクフードのシリアルまで見ているだけで結構楽しめます。中には日本のポン菓子もあります。私のマイブーム(?)は「Kellogg's Raison Bran」。
粒状のシリアル以外に「円盤状のシリアル Quaker社の Rice Cakeシリーズ(4.5oz,127g,14枚→$3)」は結構便利です。シリアルが円盤状にぎゅっと固められており、朝時間のない時はこの円盤状のシリアルを2〜3枚引っつかんで、地下鉄の中でむしゃむしゃ食べる事が可能です。また間食としてもジャンクフードよりかはまともな栄養元になるでしょう。一緒に牛乳やコーヒーなんか飲むとお腹も結構膨らみます。朝シリアルを食べる時間さえないような人にはおススメ。
さらに朝食を摂る時間のない人用に、自販機やニューススタンドで「バランスバー」と呼ばれるビタミンとミネラルの詰まった栄養補給スナック(カロリーメイトのようなもの)が売られています。ランチに行く時間が無い時や朝食代わりにこれらでお腹を満たします。甘さは強烈です。
値段は$1〜$2、ウエハースタイプの物からチョコレートバー、シリアル固めた系のグラノラバー、クッキー系、ピーナツ固めた系、中にはグミキャンデー系、フルーツ味系と種類は豊富。商品名も「Power Bar / Met-Rx / Balace / Zone Perfect / Pay Day / Everlast」と強くなれそうな名前ばかり。チャレンジするのは結構勇気が要るけれど安いから許せる範囲内か?ほとんどの商品がその一本でビタミンやカルシウム、プロテインなど一日に必要な摂取量が取れるそうな。あの甘さでカロリー控えめって本当かぁい?
- ■お水・ボトルドウォーター
- アメリカの一般的な水道水は日本と同じ「ミネラルが少ない軟水」ですので、だし、日本茶、ごはんともにおいしく食べる事は出来ます。比較的安全だと言われているニューヨークのお水ですが、念には念を入れて私は簡易浄水ピッチャー「BRITA」を使っています。これはピッチャーにフィルターをはめ込むもので、安価でどこでも売られています。ピッチャー部分が$20、フィルター部分が3つで$15と言ったところでしょうか。フィルターは2ヵ月に一度交換します。
またNJ州のヤオハン(現ミツワ)に行けば、日本では高値の浄水器「シーガルフォー」が格安で売っています。このシーガルフォーは飛行機の機内でよく使われており、その道では有名なカートリッジタイプの浄水器です。アパートによっては水道水を食用に使うのが心配ならこの浄水器を使うのも一つの手かもしれません。
しかしマンハッタンの飲食店で出される水はほとんどが水道水です。もしどうしても気になる人がいるのなら普段からミネラルウォーターを持ち歩いた方が良いのかもしれません。また浄水器のない方は、日常の飲食用として1Gal(3.78L→$1)のボトルドウォーター(Spring Waterなど)を買えば良いでしょう。ただし新聞によると「ボトルドウォーターは水道水より安全とは限らない」との報道もあります。
あちこちで購入する事の出来るいわゆる「ミネラルウォーター」ですが、アメリカでは「ミネラルウォーター」と言う水は一般的に見かけません。これはアメリカの法規制により「ミネラルウォーター」と言う言葉を使う為には厳しい基準がある事によります。通常は「スプリングウォーター」が一般的です。ちなみに一般的に売られている水(ボトルドウォーター)には3種類あり、「スプリングウォーター」は自然の湧き水をミネラル分が残るまで漉した水、「ディティルドウォーター」は水道水を蒸留して純粋にした水、「ドリンキングウォーター」はディティルドウォーターにマグネシウム・カルシウム・ナトリウムを加えたもので味を調節しているとの事です。と言っても、アメリカで売られているボトルウォーターの質はほとんど水道水と変わらないと言う記事もよく見かけます。
- □飲み物
- 日本にいた時は、炭酸飲料を飲まない私でしたが、ついに食事を取りながらコーラ(→2Lで$1、355mlX12缶で$3)を飲むようになってしまいました。来た当時はコーラと食事を一緒に取るなんてと、思っていました。しかし、外食するたび食事にコーラがついてきます。日本料理屋では、お寿司と共にコーラを飲んでいる人までいます。と言う訳で、食事と一緒にコーラを飲むようになってしまいました。
多くのアメリカ人はダイエットコーラを飲んでいるのですが、いくらカロリーが低いといっても、あんなに大量に飲むのはどうかと思うのですが・・・。ちなみにコーラを Black Poison と言う人も。ドクターペッパーやルートビアーは、どっかの医大生が薬を調合している過程で、産み出した飲み物なそうな。確かに病院の味がするような・・。
お茶はさすがに日本食材屋さんに行ってもあまりおいしいお茶は売っていません。よく見るのがアメリカ人用の山本山のお茶パックですが、うう〜ん、苦くない。パッケージも英語だとなんかおいしく見えないなり(山本山さんごめんなさい)。結局日本から密輸しました。特に緑茶ジャンキーな人は持ってきたほうが良いですぅ。ちなみに私の冷蔵庫には常に麦茶(52袋パック→$5)が入っています。
紅茶ですが、一般的によく売られているのがリプトンとTetley。しかし両方とも紅茶らしい色は付くのですが、全くと言っていいほど味が出ません。まだ Twinings のティーパックの方が味があります。Twinings の Earl Gray や Irish Breakfast はコストパフォーマンスに優れていて吉。
牛乳は、通常 One Half Gallon(1.89L→約$1.30)が一般的に売られていますが、これより小さいサイズや1ガロン(3.78L)なども売られています。大人数の家族は1ガロンの牛乳を買って行きます。NY だけなのかもしれませんが、売られている牛乳のパッケージには大体 Vitamin D Addedd と記載されています。カルシウムを吸収しやすいようにビタミンDが最初から補強されていると言う事でしょうか。
牛乳も乳脂肪の割合によって色々種類があり、Fat Free→Low Fat→Regular Milk→Half and Half→Light Cream→Heavy Cream などと色々あります。コーヒーには Half and Half や Heavy Cream を入れて飲んだりします。
この牛乳も1週間の量にしては多すぎて、希に残してしまう羽目に陥ります。そのような時の為に「 RoyalのFlan(プリンの素)」を私は常備しています。このプリンの素はおいしい訳ではなく、身体にも悪そうな人口添加物てんこもりなのですが、スーパーでよく安売りされており(3箱で$1)安い時にまとめて買っておくと牛乳が余った時に便利です。また牛乳を2カップを入れて作る「Campbell's 社の New England Clam Chowder(キャンベルのクラムチャウダー缶→1缶$1.25)」は簡単にクラムチャウダーが出来て味もそこそこおいしいです。ところで、牛乳、卵共に賞味期限が2週間ぐらいあるのですが、日本でも賞味期限は2週間もありましたっけ?
おいしいのがTropicana のオレンジジュースで「Not From Concentrate」シリーズですよね。これは文字通り、濃縮還元でないオレンジジュースです。ほとんどのオレンジジュースが濃縮還元ですが、トロピカーナのこのシリーズは搾りたてのパルプいっぱい新鮮オレンジジュースが飲めます。Half Galon(1.89L)で安売りだと$2。日本でもあるのかも知れませんが、朝このジュースを飲むのが小さな幸せです。
アサヒ、サッポロと言った日本のビールは、カナダで作っているせいか、税金のせいか、こちらの方が安くで売っています。アメリカ人にはかなり好評で「サッポロ Please」なんて注文しています。最近アサヒがかなり宣伝費をかけてあちこちで広告しています。頑張って欲しいものです。
- □その他もろもろ
- ケーキのまずいアメリカですが、「 Sala Leeのチョコレートケーキ」はゲロうま、もとい、大変おいしい!スーパーの冷凍コーナーで$4ほどで売られています。私達も友人夫婦から教わったのですが、コツは食べる30分ほど前から室温になじませといて半分溶かして食べます。ぜひぜひお勧め。日本に帰ったG夫婦、食べたいだろうなぁ。
アイスクリームで「Edy'sのVanilla Bean」はバニラ豆の粉末が入っていてたまりません。同じブランドの違う味を試しましたが、甘すぎて食べれたものではありませんでした。しかし、このバニラだけは別格!お勧めです。ちなみにハーゲンダッツってアメリカNJ州(NYの隣の州)の会社と言うのを知ってました?まるでヨーロッパのブランドのようですよね。実はある地元のアイスメーカーが企業コンサルタントに売り上げを伸ばすのを依頼し、会社名を変えて売り出したら大当たりをしたそうです。
- □日本の”あれ”が食べたい症候群(駄文系)
- 日常のふとした瞬間に、日本でしか食べれない物が異常に食べたくなる時があります。例えば、日本のあのお店のラーメンとか、あのお店のみたらし団子、日本のケーキ、あのうどん、あの店のランチ、永谷園のお茶漬けの素に入っている松茸味のお吸い物、日本の鍋物などなど色々あります。
先日も、実家近所のとある店のラーメンが無性に食べたくなりました。いても立っても要られず友人にメールを出して、「あのラーメンを食べてきてくれ!」と依頼してしまいました。友人に食べてもらってもどうなる訳でもないですが(反対に感想を聞かされて悔しい思いをするのみ)、日本の懐かしい味が夢にまで出てくる時はありまするぅ。
ある本に、「現地食拒否症」と言う話が載っていました。長期滞在していると、今まで毎日食べていたような現地食が、急に食べれなくなる時があるそうな。ぞぉぉ。私の場合、来た当初からこの傾向がありました。日本では全然問題なかったマックのハンバーガーも、こちらでは腹一杯食べる気にはなれません。もともと太っていないのに、1年半ほどで8Kgほど痩せました。和食派の人は、食事のことをある程度考える必要があると思います。 しかし、食事が合う人は、会う度にどんどん大きくなっていきます。量も油もすごいので、多くの人は太って仕方がないようです。あー、羨ましい!
今ふと思い出しましたが日本の餃子が食べたい!こちらのChineseの餃子は皮が分厚くて団子を食べているようです。日本の餃子が懐かしい。あぁ一度考え出すとたまりません。日本の餃子が食べたいなり〜。
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