謎の多いジュリアード音楽院。理由はそれぞれのプライドの高さと音楽以外の情報流出を拒む迷路のような建物独特の思想ゆえか?(こんな事を書くとまた怒られてしまいます)。同じ敷地内のリンカーンセンターについての解説もあります。
- ■概 要
- ・歴史
- 音楽一家に育ったDr.フランク・ダムロッシュは、アメリカ人の若い有望な音楽家がヨーロッパに移っていく状況に危機感を感じ、音楽専門学校設立を考える。ダムロッシュの家庭はニューヨークでも有名な音楽一家であり、父レオポルドは、ヴァイオリニスト、作曲家でありニューヨークオラトリオ協会、ニューヨークシンフォニー(後にニューヨークフィルハーモニックと合併)の創設者。兄ウォルターも指揮者であった。 まずダムロッシュは、資金援助を友人のアンドリュー・カーネギー(カーネギーホール)に依頼しますが「音楽普及に学校設立は役立たない」と言って却下されています。次に友人でアマチュア音楽家のジェームズ・ローブに依頼し50万ドルの資金提供を受けます。ダムロッシュは有能な教師をリクルートする為にヨーロッパへ渡り、巨額な給料とダムロッシュの熱意でウィーン、ベルリン、パリ、ロンドンから名だたる指導者を集めます。
1905年 遂にダムロッシュは音楽芸術専門学校(The Institute of Musical Art 一般にはダムロッシュ学校と呼ばれるていた)を12th St,5thAve(レノックス館)に開校。この学校は瞬く間に有名になる。当時はプライベートレッスンの他に必修授業も義務づけられ、マナーや身だしなみ、自由時間の過ごし方まで教えられたそうな。 1910年に校舎をレノックス館よりコロンビア大学北側の Claremont Ave,に移動。(現在のManhattan School of Music の場所?)
1919年 織物商人のオーガスタス・D・ジュリアードの遺産2000万ドルの多くがアメリカの音楽文化の為に寄贈。その遺産の一部で、音楽家が無料で指導を受けられる The Graduate School(ジュリアード大学院)が、1924年E52th St,5thヴァンダービルト旧邸宅に創立。
1926年 ダムロッシュの音楽芸術専門学校とジュリアード大学院の合併が行われ、The Juilliard School of Music となる。
1933年には Extension Division を設立。1951年に William Schuman (後にピューリッツァー音楽賞を受賞)が Dance Division(演劇学部)を設立。1961年に作曲家 Peter Menninが Drama Division(舞踏学部)を設立。
1969年 リンカーンセンターに引越ししたのを機に、The Juilliard Schoolと改名。学生数を制限し、教授陣も少数精鋭とした為、応募者数は殺到し競争は激化することになる。それと同時に、8歳から18歳までを対象としたジュリアード予備校(Pre-College Division)もリンカーンセンターヘ移り、現在の形態になる。
- ・ロケーション
- セントラルパークから1ブロック西のブロードウェイとコロンバススクウェアーの交差点。地図上では、Broadway W65St.Northwest Coner.に位置する。地下鉄 #1か #9で66st駅下車。急行停車駅でないので Express#2,#3 は停まらないので注意。バスでは、M5,M7,M11,M66,M104でリンカーンセンター前下車。 地下鉄 66St駅の南側出口を出ると地下通路から「エイヴリーフィッシャーホール」の階段に通じており、そのドアを出ると目の前にメトロポリタンオペラシアターが出現します。また駅の北側出口から出てブロードウエイを渡るとそこが「ジュリアード音楽院」です。平日の3時以降は近くのマーチン・ルーサー・キング高校の学生で駅はいっぱいになり、たまに(よく)危険を感じます。
リンカーンセンター内は常にセキュリティーと監視カメラに守られている為、治安は問題無い。と言っても写真付き ID がないと入れないジュリアード内でさえ、楽器の盗難事件は頻繁にある。置き引きにも注意が必要なのかも。98年末にも全学生宛に再度「 ID の常時所持と盗難に関する注意喚起」がなされた。B'Way 沿いも特に治安は悪くないが、リンカーンセンター西側やセントラルパーク側は夜間注意が必要。特に最近セントラルパークでは事件が頻繁におこっている。女性は強盗だけでなくレイプもされるので特に注意が必要なのです。 地下鉄は夜間でも多くの乗客が乗っていて特に問題ないが、路線がハーレムやブロンクス行きなので夜間の白人乗客はかなり少ない。夜間の66st駅での電車待ちはトークンブース前が無難。 観光でオペラシアターなどを見た後は、タクシーでホテルまで戻った方が無難。マンハッタン内のホテルであればタクシー代も小額。地下鉄は夜間本数が少なくなるので(66St駅は急行停車駅ではない)、かなり電車を待たないといけない時がある。と言うことで観光客はタクシーをどうぞ。
- ■ジュリアード音楽院近辺
- ジュリアード音楽院はリンカーンセンターの敷地内にあり、ホールや教室の入った本館とカフェテリアや寮の入った別館(Samuel B.& David Rose Building)があります。 近辺には Tower Record や本屋Barns &Nobel、Eddie Bauer(アウトドアグッズ)、 Banana Republic、GAP(服)、Pottery Barn(キッチン用品と食器)、Gracious Home(生活雑貨がお洒落に展示。大きい店で楽しい!)、SONY Theater(大型映画館)、Disney Shop(ここはディズニー商品だけでなく全国ネットのABC TVのグッズも手に入りお土産にGood!)、Starbacks(スタンドカフェ)、Flute Center in NY(譜面屋さん)、Chase Bank、Citi Bank、Food Emporium(このあたりで一番大きいスーパー)などもあります。
お腹が空いたら、ジュリアードの裏手にある「Old John's 」(W67st Bet B'Way&Amsterdam Ave)がお勧めです。朝7時から夜12時までで、ジュリアード音楽院の学生証を提示すれば10%ディスカウント(Special Lunchは$6.99へ)です。このお店の人達は陽気で優しい人ばかり。もちろん食事もGoodですぅ。 冬の寒いNY、私は「Grandma's Chicken Noodle Soup」で指先も心も暖まります。
この他にも 65stのBet B'Way&CentralParkWestにある John's Pizz(マフィアがオーナーの有名なお店だがおいしい。食べ応えのあるピザ屋でリトルイタリーに本店がある)や Shun Lee(お洒落なチャイニーズ)、Ollie's(お手ごろな値段のチャイニーズ、皮の薄い餃子がゲロうま、他はイマイチ)などでランチやコンサートの帰りに食事が取れます。(コンサートの前に食事をとると眠たくなりますので、食事はコンサート後に取りましょう!)
北へ5ブロック歩くと、ホットドック屋さん Papaya King(72st B'Way)があります。なんとホットドッグ一つ50セント(→99年4月に75セントに)。値段の安さからついつい2個3個とサワーオニオンとマスタードをたっぷりつけて、ぱくついちゃいます。今日も「Two Hot Dogs, please! Everything, Stay here!」 72th St, Central Park West にはジョンレノンが住んでいたダコタハウス(オノヨーコは今も7階に住んでいるそうな)や、その近くのセントラルパークにはジョンレノンをしのぶストロベリー・フィールドと言われる小道があります。その他にもこの近辺には、シュワちゃん(シュワルツェネッガー)やミックジャガーが住んでいるそうな。
リンカーンセンター西側を歩くと「リバーサイドドライブ」と呼ばれるハドソンリバー沿いの道に、リバーサイドパークがあります。ここはマンハッタン内とは思えないほど木が生い茂っており、川向こうにニュージャージー州が見えます。 マンハッタンではセントラルパークが有名ですが、こちらの公園も80ブロックにも続く大きく美しい公園です。犬を散歩させる人、ジョギングする人、サイクリングする人、野球をする子供たち。全てが別世界のようにも見えます。天気の良い日には夕焼けが美しく、ハドソンリバーをきらきらと輝かせます。
- ・ジュリアード内にある4つのシアター
- ・アリスタリーホール(1096席)
- ・ジュリアードシアター(933席)
- ・ミッチェルポールリサイタルホール(オルガンホール278席)
- ・ドラマシアター(206席)
- ・Morse Recital Hall
- ・84のレッスン室と35のレッスン室+教室
- ・260台のSteinwayグランドピアノ
- ・マスタークラスを開いた教授陣
- 指揮 : レナード・バーンスタイン、ズービン・メータ、ジェームス・レヴァイン、クルト・マズア
- 作曲 : ピエール・ブーレーズ、ジョン・ケージ
- 声楽 : マリア・カラス、アルフレード・クラウス、ルチアーノ・パヴァロッティ、レオンタイン・プライス、レナータ・スコット
- ヴァイオリン : イツァーク・パールマン
- チェロ : ヨーヨー・マ
- ・ここで学んだ有名人 − 退学者も含む(笑)
- イツァーク・パールマン、ピンカス・ズッカーマン、レオンタイン・プライス、ヨーヨー・マ、ビル・コンティ、ジェームス・レヴァイン、エマニュエル・アックス、バーナード・ハーマン、フィリップ・グラス、スティーヴ・ライヒ、ジョン・ウィリアムズ、ウィントン・マルサリス、ヴャン・クライバーン、リチャード・ロジャーズ、マイルス・ディヴィス、チック・コリア、リチャード・ティー、エディ・ゴメス、デイブ・ケニー、マーヴィン・ハムリッシュ、ヒューバート・ローズ、ジミー・スミス、ニール・セダカ、フィル・ウッズ、アラン・グリーンスパンFRB連邦準備制度理事会議長、もちろん中村紘子さん、"MIDORI"こと、五嶋みどりさん、諏訪内晶子さん、一柳 慧さん、渡邉曉雄さんもおられますよね。
- ■リンカーンセンター内にあるもの。
- 数えたらジュリアード内の5つのホールと合わせ、14ものホールとシアターがあの3ブロックの敷地内にあるのですねぇ。いまさらながら驚きます!! これほど集客力があるのに食べ物屋さんがイマイチなのは残念。
・メトロポリタンオペラシアター(3718席、オペラ劇場)、
・Avery Fisher Hall(2742席、NYフィルの本拠地)、
・New York州立劇場(2737席、バレエ用、NYバレエ団本拠地)、
・Alice Tully Hall(1096席、室内楽向き)、
・グッゲンハイム・バンドシェル(野外ステージ、3500人収容)、
・Vivian Beaumont Theater(1183席、ミュージカル用)、
・Walter Reade Theater(268席、Film)
・Clark Studio Theater(Rose Building 7F)
・The Stanley H.Kaplan Penthouse, Daniel & Joanna S.R. Rehearsal Studio
(Rose Building 10F レクチャーやマスタークラスに使用)、
・NY市立図書館(Library and Museum of the performing Art、
演劇、舞台芸術の資料量はここが世界一)
・ジュリアード音楽院
各ホールのロビーにはオリジナルグッズを扱っている小さなギフトショップやお茶、軽食を食べれるブースがあり、ギャラリーや地下駐車場、体の不自由な方用のサービスセンター(24h)があります。◇ギフトショップ
・Perfomaning Arts Shop:リンカーンプラザ地下
・Metroplitan Opera Shop:Metのロビー
・Gift Shop in NY State Theater Promenade:NY State Thater Promenade
・The Juilliard School Bookstore ◇レストラン
・Cafe Vienna:Avery Fisger Hall内、軽食
・Panevino Ristorante:Avery Fisger Hall内、北イタリアンレストラン
・The Grand Tier Restaurant:Metropolitan Opera House内、予約しておくことが好ましい
・Catering Service:Restant Associates Cateerersによるフルケータリングサービス ◇ギャラリー
・The Gallery at Lincoln Center:リンカーンプラザ地下 ◇Programs and Services for People with Disabilities.(体の不自由な方用のサービスセンター)
・Hot Line 212-875-5375 212-875-5380 24時間受付
- ■Lincoln Center(16エーカーの敷地)についてもちっと詳しく解説。
- ・リンカーンセンターとは
- アメリカの音楽・演劇・舞踏を集約させた複合文化センター。1950年にJDロックフェラー3世が中心となり工費1億8500万ドルを投入、1959年工事開始、1969年までに6棟の施設を作る。舞台設備や構造、音響効果、観客席の座り心地の良さなど全ての要素を検討されて、世界最高水準の総合劇場施設として作られる。正式名称は「Lincoln Center for teh Perfoeming Arts」。 リンカーンセンター建設前は「ウエストサイド物語」の舞台となった赤レンガの共同アパートのスラム化していた所だったそうな。中央にメトロポリタンオペラシアター、大理石の噴水を挟んでNY州立劇場(南)とエイヴリーフィッシャーホール(北)、メットを挟んでグッゲンハイム・バンドシェル(南西)、ヴィヴィアン・バーモント劇場(北西)、通路続きにジュリアード音楽院(北)がある。建物としてはジュリアードの建物が一番大きい(知らなかった・・・)。 中央の広場の噴水近辺は春から秋にかけてエスプレッソバーが噴水脇にお店を出し、ランチなども取れます。この噴水のある広場に、冬は大きなクリスマスツリーが飾られ、バイオリンや管楽器など楽器のイルミネーションでVery Cute!夜になるとタキシードやドレスを着た人達がこの噴水に集います。 この地下にはMetのお土産物屋さんやTour Information,画廊などあり、特にそのお土産物やさんでは、オリジナルのCDやMet Goodsが手に入ります。リンカーンセンターには、レストランが3ヶ所(エブリーフィッシャーホールに2つ、Metに1つ)ありますが、食事はリンカーンセンターの外で食べられた方が良いでしょう。リンカーンセンターの地下は駐車場になっています。
- ・メトロポリタンオペラ劇場
- ミラノのスカラ座、ウィーンの国立歌劇場、パリのオペラ座を規模的に超える目的で作られた世界的オペラ劇場。メトロポリタンオペラの設立は1883年、リンカーンセンターに移ったのは1966年、スタンディングルームを含めると4065席。4700万ドルで建設、大理石造り10階建ての建物の中に、大ホールと7つのリハーサル室、4つの移動式舞台がある。ロビーにはオーストリア産クリスタルを使った大きなシャンデリア、中央玄関の両サイドにはシャガール作の2枚の超巨大タペストリーがあります。このタペストリーは昼間 日焼けから保護する為、カーテンが掛けられますので、昼間は見れないことが多いです。ここはニューヨークシティオペラの本拠地。通称Met(メット)。シーズンと呼ばれる9月下旬から5月まで毎晩のようにメトロポリタンオペラ、5-6月がアメリカンバレエシアターの公演が行われます。 各席の前にはクローズドキャプション(英語の字幕サービス)の表示システムがついていて、英語での翻訳が見れます。なかなか良くできているのですが、偶にキャプションと歌がずれたりして、その内キャプションが行方不明になったりします。ついつい「おーい、どこまで行くんや〜!」とキャプションにツッコミを入れてしまいます。またこのキャプションシステムはOn/Offを自分で出来るようになっているのですが、プログラムによっては、周りのみんなが見ていない中、自分一人だけOnにして見ているのは結構恥ずかしい時もあるなり。更にこのキャプションシステムばかり読んでいると催眠術にかかる効果もあります。ほどほどに。 素晴らしい事に立ち見席があり、一階オーケストラ席後部に100人分(通常$10)、最上階のファミリーサークル席後ろに75人分(通常$15)用意。立ち見席も番号がついていて立つ位置が指定される。一階の立ち見は3列になっていて前の列に背の高い人が来ると見えましぇ〜ん。圧迫感もあります。最上階の立ち見席は遠いけれど傾斜があって意外と見えやすい。きちんとあごを乗せる台もあったりして立ち見でもラクチン。音も思ったよりかはマシで、オケピットも見えます。と言うことで、最上階の方がおすすめ。ラフな格好でも行きやすいですし。また立ち見で入っても、席が空いていれば座れる時もあります。立ち見席は公演の前週土曜から売り出され土曜のボックスオフィスはいつも混んでいます。プログラムによっては当日でも購入可能。 気を付けないといけない事は、最上階の立ち見席は5階にある為、時間ぎりぎりに行ってエレベーターが使えない時(人で満杯など)は、階段で登らないといけません。立ち見席の5階まで到達するのに時間がかかります。くれぐれも会場には早めに到着しましょう。これはMETの他、NY州立劇場も一緒です。経験者は語るなりぃ。 なおこのメトロポリタンオペラハウス内にはレストランがあり、オペラのコンサートの前から食事を開始し、休憩ごとにレストランに戻って食事を取ると言うすごいコースがあります。食事開始から終了まで2時間以上、休憩ごとに少しずつ食事を取るので、お腹一杯になったかどうかよく解らないと言うシロモノです(→友人のJames夫婦談)。本番前のベルの代りにハンドグロッケンを持った執事のような人が鐘を鳴らしながらこのレストランをぐるぐる回るのも結構愛敬があって楽しめますぅ。
- ・エイヴリーフィッシャーホール
- 1962年設立のセンター内での最初の建物。1973年音響設備の改善の為エイヴリーフィッシャーの寄付でコロンビア大学の音響学の権威、ハリス教授が調査し大改装。それ以降も音響の改善に努めた様々な工夫の跡が幾何学模様のよう。ジュリアード音楽院の教授は今でも残響音が悪いと言うのですが、前の席でも後の席でも2階席でも聴きましたが、そこまで言われるほどひどいとは思わないのですが・・・。耳が悪いのかなぁ。どの本を見ても音は悪いと書いています。まぁ確かに良いとは言えないけれど、あの構造じゃ仕方ないと思うのですが。 ホール内にはロダン作のマーラー像やブールデルなどの彫刻が置かれ、44本の白い円柱に囲まれギリシア神殿を近代的にした造り。7階建で3つのバルコニーがある。休憩中はそのバルコニーで愛煙家の方達がたばこを吸うので煙の嫌いな人はバルコニーに近づかない方が無難。アンティークな白塗りの壁と天井、ナラ材の床板、ベルベットの装飾。建築デザインはマックス・アブラモヴィッツ。2742席 ニューヨークフィルの本拠地で、シーズン(9月から5月)木曜日の朝にはオープンリハーサルもあります。年に数回、土曜マチネでYoung People's Concert(バーンスタインが始めた)も健在です。NYの夏の風物詩「Mostly Mozalt Festival」はこのAvery Fischer Hallがメイン会場として行われます。お値段もお手頃で、時折コンサート前にディスカッションなども行われます。
- ・New York州立劇場
- 1964年設立、設計のフィリップ・ジョンソンは宝石箱をイメージとして設計。ロビーの天井は22カラットのゴールドリーフで覆われ、ライトの形はブリリアントカットのダイヤモンド状。ホール内の5mのシャンデリアも巨大ダイヤモンド状。バレエ用として作られているので舞台が広い。劇場は11階分の高さがあり、3つのバレエ団が同時にリハーサルができる大きさ。舞台は5層に張り巡らされた板にリノリュウムで張った床になっておりダンサー達に柔軟性を与えている。 作品によって舞台上に細長いスクリーンに英訳がでる。オペラ歌手の登竜門的存在。7-11月と2-4月がオペラ、11-2月と5-6月がバレエのシーズンとなっている。ここも立ち見席があるが当日のみ。立ち見席は多分$10〜。立ち見席でも空いている席が有ったら、私は座ってしまいます。ステージ位置が高いので1階席は反対に見えにくく音もイマイチかも。2階席のフロントの方が良さそうです。ニューヨーク市立バレエ団とシティーオペラの本拠地。2737席、バレエ用。
- ・Alice Tully Hall
- ジュリアード音楽院の中にあるホールで音響の良さは定評がある為、一般のコンサートにも使われる。1階2階のみのホールで、主に室内楽やソロコンサート向け。ジュリアードの学生による無料コンサートもよく開催されている(→通常水曜1時より。その他にも不定期に無料コンサートがあります)。クラシック以外にもJazzも頻繁に演奏される。音響の良さは抜群!エイヴリーフィッシャーホールに比べると大変シンプル、質素なホールでそこが音響の良さのような感じがします。エイヴリーフィッシャーホールのアメリカ成金趣味のデザインはお世辞にも良いとは思えませんものね。1096席、室内楽向き。 私はアリスタリーホールに来ると、いつも妙な懐かしさを感じます。まるでデジャブーのような。あの近代的な建物の中に木造のシンプルなコンサートホールと言うのもなかなか良いものです。木造の教会と言うか、田舎の小学校の体育館と言うか、あそこで目をつぶりながら演奏を聴いていると小さい頃に戻ったような感覚を覚えます。あのホールの独特のにおいが好きですぅ。(ジュリアードシアターの雰囲気も好きなり)
- ・グッゲンハイム・バンドシェル
- ダムロッシュ公園にある野外ステージ。真夏の夕方、夕涼みがてらにコンサートが開かれる。純粋なクラシックと言うより、ミュージカルやJazz、映画に関した音楽のコンサートやサルサなどのダンスコンサートなどより親しみやすいイベントが多いようだ。コンサートによっては観客でいっぱいになるので早目にいって席を確保する方が良い。夏はベンダー(屋台)が出たりする。冬は移動サーカスがやってきてサーカス劇場と化します。3500人収容。
- ・ヴィヴィアン・バーモント劇場
- ミュージカルやストリートプレイ等ブロードウエィ通に有名なホール。1965年設立、丸いステージを取り囲むようにしてぐるっと席が並ぶ。どの席から見てもパフォーマーは目の前のライブ感が感じれる小規模ホール。1183席、ミュージカル用。
- ・ウォルター・リード劇場
- 映画・映像を中心に上映する劇場で、実際は特殊な用途の映画館。新作映画のプレミア上映や価値の高い昔のアメリカ映画やフランス映画など、テーマが絞られて上映されています。270席、映画用。
- ・リンカーンセンターのイベントリストの見方
- Lincoln Center のイベントカレンダーでは略字が使われています。と言うことで略字の説明。
CMS : Chamber Music Society of Lincoln Center GP : Great Peformers JAZZ : Jazz at Lincon Center JS : Juilliard School LCT : Lincoln Center Theater MO : Metropolitan Opera NYCB : New York City Ballet NYP : New York Philharmonic AFH : Avery Fisher Hall ATH : Alice Tully Hall DP : Damrosch Park JRP : Josie Robertson Plaza MOH : Metropolitan Opera House NYST : New York State Theater VBT : Vivian Beaumont Theater WRT : Walter Reade Theater
- ■ついでにNYのその他のホール。
- ・カーネギーホール
- 7Aveと57stの角。リンカーンセンターが62stのB'wayで車で5分の距離に位置する。1891年鉄鋼王アンドリューカーネギーによって設立。こけら落としにはチャイコフスキーが指揮をした。ホールの音響構造は世界一。1986年に大修復工事がおこなれた後はちと音が悪くなったそうな。クラシック以外の音楽も色々行われておりローリングストーンズやビートルズも公演。アメリカン・コンポーザーズ・オーケストラも毎シーズン4回の定期演奏会もしてます! ここは音楽家にとって世界の桧舞台で音楽の殿堂であるのは周知の事実。同じ建物内にウィールリサイタルホールと言う小ホールもあり、頻繁にコンサートが開かれている。学生や先生で「デビューはカーネギーでした」なんて自慢する人もいるが、よく話を聞いてみると同じ建物内の Weill Recital Hallだったりもする。1997年には日本人のカラオケコンサートも開かれたそうなり(悲)。 建物内には、ホロヴィッツ、バーンスタイン、ラフマニノフなどのポートレートやストラウス、グノー、ベルリオーズなどの手書き譜や手紙が並べられおり、バックステージツアーもあります。なお「リハーサル潜入方法」「バックステージツアー」は New York Music Scene #5 のカーネギーホールの項ご参照。
- ■近日(?)公開予定
- ◇シティセンター(130 W55st bet 6-7Ave)
◇ニューヨークコロシアム(10 Colubus Circle 58-59st)
◇Jacob K.Javits Convention Center(665 W34st 11Ave)
◇マディソン・スクエアー・ガーデン(7Ave 31st)
◇パラマウント(Madison Squre Garden)
◇ラジオシティミュージックホール(6Ave 50st)
◇タウンホール(43st 6-7Ave)
◇アポロシアター(125st 7-8Ave)
◇ビーコン(B'Way 74-75st)
◇シンフォニー・スペース(B'Way 95st)
◇コールデン・センター(クイーンズカレッジ)
◇ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック
◇ブルックリン・センター(ブルックリンカレッジ)()
◇ナッソー・コロシアム(Long Island, Meadow Pkwy Ex Nassau Colseum)
- 引用
- U.S.News、The Juilliard Journal(ジュリアードの学内新聞)、ジュリアード発行のViewbook、入学案内、Lila Acheson Wallace LibraryのHandbook、ジュリアードの青春(Judith Kogan著)より引用。
- *上記資料から引用しましたが、資料によって一部数字が異なっていたりします。(特に生徒数などについてはかなり怪しい)。ご参考と言う程度でお願いします。詳しくはIntroductionページの免責条項をお読みください。このページは公式なジュリアード音楽院のページではありません。ご注意ください。*
上記の資料のほとんどはUndergraduate(大学)の物のようです。他のプログラム(Master=大学院、Doctor,Evening Division、Opera Center、Exchange Program)は数に含まれていないようです。ある意味でかなりイレギュラーな大学ですので、資料としての正確な数字を残すのが難しいのかもしれません。それでも数字あわないのは何故なり?
ATTENTION!!
This author does not assume resoinsibility
for any statements or claims made in these publications,
nor for any typographical errors that may appear.
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