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Media and TV Programs in New York
NYのメディアについて巷間の省察。アメリカメディア事情についてあれこれ

[新聞・雑誌] [テレビニュース] [ドラマ] [ラジオ] [メディアのおみやげ(おまけ)]

新聞・雑誌

一般誌(NY Times、USA TODAY、Wall Streat Journal)

日本には全国紙が数紙存在しますが、アメリカの全国紙は「USA TODAY」一紙のみです。テレビやタウン誌による情報が飽和状態に達しているのに、全米紙が一社のみと言うのは不思議です。またアメリカには夕刊がなく、一日一回のみの発行です。通常、堅い新聞(NY Timesなど)が朝刊紙として発行され、大衆紙と呼ばれるスポーツ新聞(Daily News)やタブロイド紙(NY Post)が夕刊紙として発行されます。

アメリカの新聞の特徴として、一冊(?)の新聞の量が半端ではないほど多い事にあります。例えば「NY Times」は平日で厚さ1cm以上、クリスマスやサンクスギビングデーと言った祝日や年末になると厚さは3cmを超え、重さも相当です。デリバリー(配達)の人が可哀相で、この量の多さはアメリカ人のジョークとしてもよく語られます。

National Paperの「USA TODAY」ですが、ここNYに至っては特に愛読されているようには見えません。とりわけビジネスマンには「NY Times」の方がポピュラーです。ただNY以外の地域やビジネスマン以外にはやはり人気が高いようです。「USA TODAY」の特徴はカラーを多用し、馴れると見やすい所にあるようです。

一方、ニューヨークでビジネスマン、一部の学生に絶大の人気を誇る「NY Times」は97年から1面でのカラー化が始まりました。この新聞の特徴はしっかりした論調と記事の内容が濃いことなのでしょうか。この「NY Times」の影響力は余りにも大きく、「USA TODAY」より世界が注目しているように思える時もあります。日本の新聞でも国際関係の記事引用元は「NY Times」「Wasington Post」「Wall Streat Journal」とよく見かけることが出来ます。「NY Times」は全国紙ではないのですが、全米各地でも購入は可能です。

「NY Times」は記事量が異常に多く、私がNY Timesの本社を訪れた時も編集者が「編集者でさえも全部読むのは不可能だ」と笑って言っていました。それゆえ、新聞を購入、もしくは配達を受けると、読みたいカテゴリーの新聞(各項目が独立した新聞になっている)だけを取り出し、他の読まない新聞を捨ててしまいます。たとえば普通の人には「Realestate(不動産)」カテゴリーの新聞は必要ありませんので、その新聞は捨ててしまうと言った具合です。持ち運びに支障が出るほど充実しています。

また経済専門誌「Wall Streat Journal」もNYの新聞ですが、実際は衛星での配信、全米各地で印刷されており、世界最大発行部数の新聞だそうです。2回ほど買って読みましたが私には難しい。新聞の半分以上は数字で経済の専門用語がところ狭しと並びます。円ドルの為替を調べるだけで一苦労してしまいました。

「Wall Streat Journal」には学生向けの「Wall Streat Journal Classroom Edition(学生向ウォールストリートジャーナル)」と言うのあります。私にはこの学生版の方が馴染みがあります。これはアメリカの学生向けに編集されているもので、記事の内容は基本的に「Wall Streat Journal」から来ていますが、解説や言葉が優しく再編集されています。経済・金融を勉強しているが、英語で苦労されいてる方には学生版の方が良いと思われます。余りメジャーではないのですが、ネィティブの高校生の間では大変有名で、この学生版で勉強したネィティブは多いようです。夏の3ヵ月間は発行されません。多分夏休み?



「New York Times」を安価(50%割引)で配達してもらう方法(おまけ)

ちなみに「NY Times」を安価で配達してもらう方法を見つけてしまいました。大きな大学のブックストアーに行くと、掲示板やパンフレットを置いているカウンターなどがありますので、そこで学生向けのディスカウント申込書をもらってきます(ちなみにコロンビア大学だと校内ブックストアーのレジ近辺か掲示板近辺)。タイトルは「The New York Times -College Program-」などとなっています。割引レートはキャンペーンによって違うのかもしれませんが、通常50%割引です。

そこには申込み葉書が添付されており、「氏名・住所・電話番号・大学名」と記入する欄と「サービスの種類と支払方法」にチェックする欄があります。大学名は適当に好きな大学を書きます。「NY Times」が大学に在籍確認をすることはありませんので、学生かどうかのチェックは実質ありません。事実お友達の駐在員夫婦もこの方法でNY Timesを毎日読んでいるなり〜。

支払方法は、クレジットカードの支払いとチェック(小切手)の支払いと2種類ありますが、クレジットカードによる支払いにチェックしてはいけません。と言うのは、通常この申込みは3ヵ月、半年などの期間限定の申込みになっています。継続すると定価の支払いに戻ってしまいます。クレジットカードによる支払いだと、新聞販売店が勝手に継続して、クレジットカードの口座から通常料金で引き落とされてしまいます。

しかし小切手による支払いであれば、3ヵ月や半年の料金しか払っていないので、勝手に継続されることはありません。そして期限がくればまた大学のブックストアーに行ってこの申込書をもらって申込みすれば、また割引料金で「NY Times」がやってくることになります。継続して申し込むことは全然問題ありません。通常の大学生も1学期毎に継続してますので、自然な申込みです。と言うことで小切手による支払いは「吉」。

この方法は他の雑誌など(USNews、Times、Newsweek)でも使えそうです。試したことはありませんが。またキャンペーンとしてデリバリー半額を一般向けにする時期もあるようです。TVで半額キャンペーンの宣伝をしている時もありますので、注意してTVのCMを見るとお得になるかも。



大衆紙(Daily News、New York Post)

大衆紙・タブロイド版としては、スポーツ系に強いと言われている「Daily News」とセンセーショナルな見出しの「New York Post」があります。

面白いことにこの2紙を読み比べると明らかな違いに気づきます。「Daily News」は左寄り、「NY Post」は右寄り、同じ問題についても両極端の論調となります。ノンポリシーがポリシーの私が見てもこの極端な違いは明らかです。顕著な例がジュリアーニ市長の犯罪撲滅キャンペーン(NY Post)に対し、マイノリティー(少数民族)に対する警察への暴行抗議キャンペーン(Daily News)と、いつも正反対の意見がトップ記事となります。ゴシップ新聞とは言え客観的に新聞を読み比べてみると、いつも???となってしまいます。

一般学生や堅くないビジネスマンやブルーカラーには「Daily News」が好評のようです。「Daily News」はスポーツ紙と言ってもゴシップ満載と言う訳ではなく、私には「USA TODAY」と「NY Post」の中間に位置しているイメージがあります。けっこう記事もマトモな路線で読ませてくれます。

一方、「New York Post」は表紙がいつもセンセーショナル、スキャンダラスです。通常表紙が政治ネタか社会ネタの写真と共に大きなタイトル、裏表紙がスポーツの写真とタイトルになっています。そして2面から記事が続くのですが、各記事のタイトルを注意して見ると、引っかけ言葉になっていたり韻をふんでいたりと「言葉遊び」がよく使われています。ネィティブに聞かないと解らない言葉遊びが多いですが、英語の勉強としては難しい「NY Times」より楽しく勉強できるのかもしれません。



タウン紙(VOICE)

NYには多くのタウン誌が存在します。それらの多くは無料で広告収入でまかなっています。数多いタウン誌の中で「The Village Voice(VOICE)」は余りにも有名です。もともと有料だったのですが、97年に無料になってしまいました。毎週水曜発行で路上の真っ赤な新聞用のポスト(?)やマンハッタン内のお店で入手できます。場所によってはすぐ無くなる為、見かけたら即もらっておく方が良いかも。

この新聞の特徴は、アンダーグラウンド系の情報に強いことと、個人広告のユニークさにあるでしょう。アンダーグランド系の情報、音楽・エンターテイメント・映画・舞台・ショーなどなど「New York Times」が取り上げにくいマイナー情報には強い反面、メジャーな情報、クラシックの大きなイベントなどが載っていなかったりもします。詳しくは「New York Music Scene #1 -音楽情報を手に入れるには-」のページをご参照下さい。

このVOICE以外に、ローカル紙とタウン誌の中間的な新聞はNYに多く存在します。これらの多くは広告収入による無料紙で、地元の銀行やお店、路上の新聞用ポストで入手できます。地元密着の情報、特に不動産情報はタウン紙の方が強いと言われています。また郊外やその他のアメリカの地域ではローカル紙が幅を効かせています。



雑誌(NY Magazine、New Yorker、Time Out)

雑誌としては「NY Magazine」と「New Yorker」の2誌が有名です。グラビアの多い「NY Magazine」と、読み物中心の「New Yorker」は名前こそ似ていますが、内容はかなり違います。

NY Magazine」は20代〜40代がターゲットの雑誌で、グラビアを多用し現在のニューヨーカーのスタイルについて取り上げます。イベント・コンサート情報は余り詳しくないのですが情報が少ない為、反対に見やすいと言う特徴があります。基本的に内容は、ニューヨークのトレンドやスタイルについての記事となっています。一方、「New Yorker」は文芸誌と呼ばれています。広告以外は写真を使わずイラストとマンガを使うと言うポリシーを持っています。

また若者向けに「Time Out」と言う雑誌も人気があるようです。スポーツ、特にバスケと野球や今時のエンターテイメント情報が載っており、10代後半がターゲットのようなイメージがあります。


日本語で読めるニューヨークの情報誌

New Yorkにはいくつかの日本語の情報誌やミニコミ誌が存在します。手作りのミニコミ誌から発行部数の多いもの、新聞社発行のものまで様々ありますが、有名な所ではやはり新聞社や出版社発行の「 OCS News 」「 Yomiuri America 」となるのでしょうか。New York Music Scene #1に記載があります。



ニューヨークのテレビ・ラジオ

主要地上波
- CBS ch2 - NBC ch4 - FOX ch5 - ABC ch7 -
- UPN ch9 - WB ch11 -PBS ch13 -



ニュース、看板トークショー

まず率直な感想としてニューヨーカーはニュース番組が異常とも言えるほど好きです。朝、昼、夕方、夜、深夜、そしてケーブルTVに複数の24時間ニュース専門局とニュースを垂れ流しまくっています。情報に飢えているように見えます。

ドラマに限らずNewsにもし烈な戦いが見られます。例えば、夜のニュースではローカル色の強いチャンネルUPN(ch9)、WB(ch11)と準大手のFOX(Ch5)は夜10時がニュースの時間帯です。大手がニュースをしていない時間帯に一時間枠のNewsをします。一方、夜11時からは、大手と言われるCBS(ch2)、NBC(ch4)、ABC(ch7)がお金のかかったNewsで30分間闘い合います。

CBSは長野オリンピックの頃から急にNewsにお金をかけ始めてスタジオのバックは全てコンピューター合成映像と赤外線カメラ付新型ヘリの導入がウリです。Newsの中で11:15PM頃に東京よりアジアの金融情勢の中継が3分ほどあり、東京の天気が解ったりします。

ニュースマガジンとしては最も老舗の「60 Minutes」や「48Hours」と言う看板報道番組を持っており、マイク・ウォレス、ドン・ヒューイットが有名な「60 Minutes」はTBSの報道特集を思い起こさせます。芸能番組としては「Entertaiment Tonight(ET→7:00pm)」、深夜のトークショーの「The Late Show(11:30pm)」はホストのDavid Letterman が人気者のようですが、私にはいじわる爺さんのように見えてしまいます。ごめんね。

朝のハウスキーピング番組「Martha Stewart Living(9:00am)」はクッキングからガーデンワークを取り扱っており、アメリカンファミリーの主婦を中心に絶大な人気がありますよね。ハウスキーピングをお洒落で創造性豊かな楽しみへと変えてくれます。ついついにわかガーデニストになってしまった。ちなみにこの女性ホスト、マーサ・スチュアートはもともとストックブローカーって驚き。

下世話な番組「 The Howard Stern Radio Show 」はCBSで土曜深夜に放送されています。NBCの「Saturday Night Live」、FOXの「MAD TV」に対抗するかのように放送されており、若者に支持を得ているようです。

NBCはCBSの攻勢に視聴率トップの座を奪われたようですが、洗練されたスタジオセットはテレ朝のニュースステーションの小型版を思わせます。ここのウリはドップラーレーダー2000と言う天気予報のドップラーレーダーを自前で持っており、広範囲かつフレキシブルな天気情報が自慢です。急に竜巻が起ったり天候不順で洪水になったりすると、NBCは他局に先駆けてテロップで情報を流します。

芸能番組として「Extra(7;00pm)」と「Access Hallywood(7:30pm)」、ニュースマガジンとして「Dateline NBC」、トークショーとして「The Tonight Show(11;30pm ホストはJay Leno)」が有名です。なんとなくホストの好みから私はCBSのDavidよりNBCのJayを見てしまいます。CBSのDavid Showより知的でお茶目で洗練されているように思えます。このDavid ShowとJay Leno Showは相当因縁のある深夜のトークショーで、お互い火花を散らしています。

また土曜夜12:30には「Saturday Night Live」もアメリカの若者向けにナンセンスなギャグや著名人のモノマネ(→コメディアン Cheri OteriによるBarbara Waltersのモノマネはかなり笑える!)は有名ですよね。馬鹿馬鹿しいのですがついつい見てしまいます。この番組の後には「It's Showtime at the Apollo(ただしこれはTV用のアポロアマチュアナイト)」が続きます。(黒人音楽の殿堂アポロシアターのアマチュアナイトは「New York Music Scene #5」をご参照下さい)

ABCは手堅いNewsで有名です。たしかABCは唯一隠しカメラによるニュース取材をしない局だと思います(過去に一度だけクリントン大統領の避暑中にヒラリー夫人と海岸でダンスをする隠し撮りがあったのみ)。もっとも信頼の置けるメディアとして政治的にリベラルかつ無難な放送ポジションです。その中でもアンカーマンのピーター・ジェニングスは湾岸戦争での報道中継で有名です。

有名なわりにイマイチぱっとしないABCですが、ニュースマガジンの「20/20」は最も有名なニュースマガジンです。このインタービュアーの一人を勤める Barbara Walters は人気があり、クリントン大統領の不倫相手モニカルインスキーをインタビューしたのも彼女でした。彼女の英語は解りやすくクリアーで定評があります。アメリカンジャーナリズム屈指の女性インタービュウアーと言う事になるのでしょうか。同じ番組のホスト「Hugh Downs(ヒュー・ダウンズ)」を完全に食ってしまっています。また同じ「20/20 Sunday」のアンカーウーマンの「Diane Sawyer(ダイアン・ソーヤー)」の人気急上昇で、「20/20]の顔となるとこのBarbara Waltersと Diane Sawyerの2人となってしまうのでしょうか。

また他局が11:30pmからトークショーになるのと対照的に、11:35PMからは「Nightline w/ Ted Koppel」と言う一つの政治ネタや時事ネタにこだわった人気報道特集番組が始まります。その後も「Politically Incorrect With Bill Maher 」と言うくだけた討論番組が続きます。だいたいこの番組を見ながら部屋の照明を落とす家族も多いのではないのでしょうか。時事ネタ、政治ネタ両方を含むABCのニュースは定評があります。足りないものはアメリカにありがちな「ショービジネス化」と言ったところでしょうか。ちなみにABCの親会社はウォルト・ディズニー。(CNNはAOLタイムワーナー)

くだけたトークショーで人気のあるのが「Oprah Winfrey Show(オープラ・ウィンフリー)」。女性ホストのトークショーはお昼間の時間帯を中心に多く存在しますが、その中でもこの Oprah Winfrey Showの人気は別格のようです。アフリカンアメリカン(黒人)の彼女とこの番組は既にエミー賞を30以上獲得。内容もゲストを呼んでのトークショーからニュースマガジン的な内容と、放送回によってがらっと内容が変わります。しかし最も人気があるのはやはり彼女の人柄と言う事になるのでしょうか。女性ホストの中でもっとも成功したトーククィーンと言えるのかも知れません。芸能ニュースによると、ギャラも相当良いらしい!

アメリカにはNHKのような国営放送が無いのですが、替わりにPBSと言う公共性の高いチャンネルがあります。このチャンネルは質がかなり高いです。音楽番組やドキュメンタリーはそのままビデオにして売る事も可能なほど、丁寧かつ高水準の出演者による番組が目白押しです。たしかセサミストリートもここが作ってます。あの番組って豪華なゲストが出てきますし、音楽も良質でお金がかかっています。

このPBSチャンネルには夜7時から「Jim Lehrer News Hour」と言う看板ニュース番組があります。かなり硬派なニュース番組で、後半30分は討論番組っぽくなるのですが、そのゲストが素晴らしい。例えばフリントン大統領の不倫疑惑の時は、ゲストにクリントン大統領が自ら出てきたり、中東紛争の時はPLO代表のアラファト氏が出てきたりと言う案配です。高齢の方には人気のあるニュース番組で、日本の NHK夜 7:00のニュースと言った雰囲気でしょうか。

また11:00pm-の「 Charlie Rose 」は多彩なゲストとかなり突っ込んだトークで中高齢者を中心に絶大な人気を誇ります。このトークショーの特徴は、ゲストとホストの2人きりで丸テーブルを囲み、その他のセットは一切なし。照明も白と黒のみ。カメラわりも非常にシンプル。独特の司会でゲストとのトークを巧みに緩急つけて進行していきます。ゲストは政治家から映画スターまで幅広い層。しかしどのゲストがきても、いつの間にかあの番組独特のトーンにハマっていきます。このようにシンプルで硬派なトーク番組は、ホストの力量が丸裸にされます。人気があるのも納得。これこそ日本に無いスタイルかもしれません(→似ているのはいっぱいあるけれど)。

3大ネットワークの対抗馬としてFOX TVがあります(最近は4大ネットワークと言うようですが)。ケーブル用のニュース専門局を持っているのですが、地上波ではイマイチ何にメインを置いているのかがよく解りません。強いてあげるのであればドラマと言う事になるのでしょうか。あのビバリーヒルズ90210やメルローズプレイス、The X-Files、Ally McBeal を放送していますが、いくつかは打ち切りが予定されており、最近は3大ネットワークのドラマや WB ch11に押されている感は否めません。

最近 FOX TVはスペシャル的な番組、ポリス密着物(Cops, World's Wildest Police Videos)や下世話なギネスブックもの、Fox Files、公開指名手配物など、若干世俗的な番組をゴールデンタイムに放送する傾向があるように思えます。最近はケーブルチャンネルFOX Newsの人気で報道にもお金をかけつつあるようなので、今後も報道に力を入れていくのかもしれません(→しかし99年春にお昼の1時間ニュースは30分に縮小されてしまいました)。あっアニメのシンプソンズも FOX TVですね。見た事ありませんが。

も各局(CBS,NBC,ABC,FOX)で似たような戦いが行われています。FOXだけがローカル放送ですが、他局は主に全国放送で報道されます。NBCは日本の「ズームイン朝!」に似ておりスタジオバックはガラス越しに人が歩いているのが見え、途中でカメラが外に出てスタジオ前待っている観客が「○×さんお誕生日おめでとう!」とかパネルを持っていたりします。

昼12時のニュースはCBSとABCが30分番組、FOXが1時間番組です。CBSの一人勝ちのようです。NBCはなんと98年春に昼のニュース枠から撤退しました。どうも視聴率競争に負けたようです。その代わりにソープドラマ(昼メロ)をがんがん流しています。白い巨塔の田宮二郎さんや愛の嵐の渡辺裕之、高木美保、長塚京三をさらに100倍バタ臭くした俳優・女優さんがテンコモリで出てきます。→見てないですよぉ、ちなみに。

夕方のニュースは夕方5時から大手局のニュースが始まりますが、メインは6時からがローカルニュース、6:30からが全国放送のニュースです。特に6;30の全国放送のニュースはお金がかかっています。各局高給の看板アナウンサーが政治色、国際色の強いニュースを中心に特集的な扱いでニュースをショーに仕立て上げます。チャンネルによって「ウリ」の看板コーナーが存在し、税金の使い方を検証する「It's your money!」や健康問題に焦点を絞った「Health Watch」などそれぞれ切磋琢磨しあっています。

夜11時からのニュースはローカルニュースになりますが、CBSが硬軟取り混ぜて面白くニュースをショーに仕立てているのに対し、NBC、ABCは通常の社会ネタを中心としたニュースと対照的です。CBSではBloomberg(経済専門局)による日本からの金融情報の中継などもある一方、「おじさんは怒っているぞ〜」と頭から湯気の出しながら社会のルール違反を糾弾するコーナーなど、硬軟・緩急取り混ぜて伝えてくれます。

深夜のニュースは2時間枠でWorld Newsやアメリカ各地のNewsを各局流しています。日本と違い、お色気番組が地上波では放送できない為、深夜番組はトークショーかニュース番組、もしくはTVショッピングが多く見られます。

日曜朝は日本と同じく(と言うかアメリカが元祖)政治色の強い討論番組が放送されています。さすがディベートの国であり、主張の仕方だけでなく、異なる意見の聞き方や自信を持った印象を与えるアピールの上手さには感心します。ところで一般人でもカメラ目線で喋る人がいると言う事はどういう事?サクラかなぁ?その大人向きプログラムに対抗して4大ネットワーク以外は子供向けの番組やアニメなどで対抗しています。そして土日の午後は各局スポーツ中継で一色となります。

この他にもニュースマガジンと呼ばれるゴールデンタイムの一時間枠の報道特集番組が毎日どこかのチャンネルで放送されています(CBS→「60 Minutes」「48Hours」、NBC→「Dateline NBC」、ABC→「20/20」)。これらは TBSの報道特集をアメリカ的に派手にしたような番組ですが、各局のスタンスが顕著に表れ大変興味深くみれます。私のイメージではNBCはフジTV、ABCがTBS、CBSがテレ朝、PBSがNHK BS、UPNがテレビ東京と言った所でしょうか。(日テレはどこだ!)





テレビドラマ(駄文系)

こちらに来てから英語力アップの為、可能な限りTVを見るようにしています。おかげで日本では見た事も無かったビバリーヒルズ90210(以下ビバヒル)などアメリカの学園ものやトレンディードラマ?にめっぽう詳しくなってしまいました。

役者さんの顔や声を覚え出した頃から、同じ役者さんが色々なドラマや映画でよく使いまわされているのに気づくようになりました。例えばERで患者さん役だった人がメルローズプレイスにちょこっと出てきたり、ビバヒルでのお母さんや主人公の恋人がERや違うドラマに出てきたり、映画に同じみの顔が出てきたりと見つけた時は結構楽しいものです。

しかしある特定のできあがったイメージを持っている役者さんが全然違うイメージでドラマや映画に出てきた時は複雑な気持ちになります。またナイトショーやクイズ番組、芸能ニュースなどで役者さんが出演し、実物とドラマや映画の役と余りにイメージが違う時には「だまされてた」気分になったりもします。やはり作り物なんだと。さておき、役者さんの数は星ほどいる筈なのに良い役者さんは少ないためか、似たようなレベルのドラマで使い回しされる事が多いようです。

こちらのテレビの傾向として、同じ時間帯に似たようなドラマを各局ぶつけてきて視聴率の取り合いをしているように思えます。また綿密なマーケティングで対象者となる視聴者の層をかなり絞ったドラマ作りがされているようです。

再放送は盛んで、ERは本放送が木曜10時から、再放送として違う局で2時間連続で放送されたり、X-Filesは本放送以外に違うチャンネルで深夜に放送枠があったりします。フレンズは本放送の木曜8時以外に、毎日7:00PMと11:00PMと2回違う局で再放送されています。ビバヒルに至っては98年秋まで一週間11時間もの放送枠がありました。午前中には高校生のビバヒル、午後には大学生のビバヒル、本放送では社会人のビバヒル、と私が見始めた頃、頭の中でストーリーはごちゃ混ぜになってました(午前中はブランドンがエミリーとラブラブ、午後では教授の妻ルシンダとラブラブ、夜にはケリーとラブラブしていたりと???)。

不思議なのは、ある局で放送されていたドラマが違う局で再放送されたりします。例えばNYでは、FOX(ch5)でビバヒルを水曜8時に放送されているのですが、同時期(97年9月から98年9月の一年間)にWB(ch11)で午前10時と午後5時に平日毎日2時間、水曜日は3時間ものビバヒルが放送されてました。ビバヒルファンは一週間で11時間ビバヒルを見れる計算になりさぞかし忙しかったと思います。どうも特定の番組を盛り上げる為にピンポイントで集中的に放送する傾向があるのかも知れません。(98年後半は、「Jerry Springer Show」と言う過激なトーク番組が集中的に毎日2時間、日によっては3時間放送されている。99年はフレンズ)

ちなみに私は日本でいた時にビバヒルやER,X-Filesを一度も見たことがありません。登場人物のブランドンやケリー達が日本語を喋るなんて、想像しただけで卒倒しそうです。反対にこちらでは夕方4時からセーラームーン、5時からドラゴンボール、朝はポケモンを英語で放送しているそうです(近所の日本人家族の子供よりの情報、見た事はない)。英語のバカボンやオバQも以前放送されてたそうな。日本語を喋るビバヒルやERと言い、違和感を感じてしまいそう・・・。

 
余談ですが、私のネィティブの友人に言わせると「NYや東海岸ではビバヒルはいまどき流行らない」。その友人曰く、ベイウォッチをはじめとする西海岸の軽薄なノリの番組はどうも東海岸のアカデミックでお上品なティストには馴染まないそうな。そこで気づいたのが西海岸と東海岸のアメリカ人はお互いに「違う」と意識していると言う事。これは関西人と関東人の意識の違いに似ているような気がします。

あるニューヨーカーが言っていましたが、男性で生っ粋(?)のニューヨーカーはタグクェスチョン(付加疑問文)をほとんど使わないとか。理由はどうも付加疑問文(〜,isn't it?)は正式な疑問文でなく、かといって肯定文でもないので「自信が無い」あらわれと思われるので、男性は使わないとか。一方、西海岸のアメリカ人は付加疑問文を多用しています。と言う事はニューヨーカー達は西海岸のアメリカ人のことを「自信の無い人達」と思っているのでしょうか?もちろんビバヒル(特にスティーブ)でも「〜,イズニット?(〜だよな?)」のオンパレードです。(駄文でした)






ラジオ(駄文系)

FM,AM共にチャンネル数が多すぎて選択に困るほどです(110局以上)。ほとんどが24時間、特定のジャンルの専門局でアナログチューナーのラジオは選局で難儀します。気分に合わせてラジオ局を選ぶ人や、チャンネルを替える人はデジタルチューナーを買いましょう。よく聴いているのは、FMではクラシック専門局のWQXR(96.3)、コンテンポラリージャズ専門局のWQCD(101,9)、ジャズ専門局WBGO(88.3)、クラシックロック局のKiss FM(98.7)、AMでは24時間News専門局の1010News(1010)とWCBS(880)です。

ちなみに、今たまたま聞いているのはWQCD FM101.9で、グローバー・ワシントンJrの「Just the Two of Us」のスチールドラムのソロ部分がかかっています。このソロを聴くといつも胸がキュンとして涙が出そうになります。能天気で陽気なカリビアンの楽器スチールドラムってこんなに哀しい音も出せるのかといつも聴き惚れてしまいます。この局は一日中パット・メセニーやインコグニートの曲のみを流したり、なかなか良い趣味をしています。さておき、他のジャンルのFM局も選曲のセンスは良く、日本のラジオ局も選択が困るほどのチャンネル数に増えて切磋琢磨してほしいものです。→郵政省さま




メディアのおみやげ(おまけ)

日本の友人にお土産としておススメしているのが、FM局のラジオをテープにとってプレゼントする事です。各局それぞれ専門ジャンルの音楽やDJがありますので、その人の音楽の趣味に合わせた局の番組をテープに録音してあげると、へたなお土産(自由の女神のミニチュアやI love NYのTシャツ)より意外と喜ばれます。ジングル(CMに入る前の短いステーションコール)やCM,DJは新鮮に聞こえるようです。

他にもこちらのビデオは日本のビデオ規格と一緒ですので、3倍モードで6時間、たっぷりとドラマを録画してあげたりすると、ドラマ好きの方は大喜びかもしれません。荷物になるようであれば郵便で送ってもたいした値段ではありません。手間と言えば予約のセットをする程度で、全然手間になりませんので、このようなお金のかからないおみやげも良いのではないでしょうか。





本日のNYのTVプログラム
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